介護職員の休職には、自分自身の腰痛や人間関係などのストレスなどの心身面によるものの他、出産や育児、親の介護などのライフイベントによるものなどさまざまな理由によるものがあります。やむを得ず仕事から退くことも多く、子育てや介護が落ち着くことを機に正社員復帰を希望する場合も少なくありません。人材不足の職種なため、常に求人募集も絶えないことから、資格や経験者であれば、他の業種に比べて比較的容易に正社員復帰ができると言えるようです。
とはいえ、就職先は自分のキャリアに応じて選びたいものですが、休職期間が5年や10年など、長かったりするとスキルに不安が湧くと思います。未経験者対象と同様に就労前の研修などの教育体制が整い、仕事に慣れるまでのフォローアップのある施設や事業所を選ばなければ、しばらくは苦労するかもしれません。この過程を踏まなければ、経験者ということでベテラン職員と同等の仕事をいきなり任せられかねません。そのためにも、求人情報を熟読したり、直接職場を確認するなどして待遇や施設の状況を把握することが重要です。
育児や介護を理由にブランクを抱えることになると、復職へ躊躇してしまう人がいますが、せっかく積んできたキャリアをそのまま眠らせておくのはもったいないことです。業種によっては技術の進歩により復職が難しくなる場合もあるかもしれませんが、介護職においては、基礎が出来ていれば問題ありません。特に親の介護によるブランクの場合は、自身の経験をもとにより温かみのあるサービスができるようになるため、ぜひ勇気を持って新たなスタートを切ってほしいと私は思います。